【Android Studio】最新OS(APIレベル)アップデート対応!Developer Preview/ベータ版のインストール

この記事からわかること
- 最新OS(APIレベル)アップデート対応
- Android StudioでPreview Release(ベータ版)のインストール方法
- 最新OSエミュレーターの使い方
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- APIレベルとは
- OSアップデート対応の期限
- Developer Previewとベータ版の違い
- Android StudioのエミュレーターでDeveloper Previewを動作させる
- 最新OS(APIレベル)アップデート対応
- 最新のAndroid Studioをインストールする
- compileSdkを最新のAPIレベルに更新する
- SDKをインストールする
- Minimum supported Gradle version is 8.7. Current version is 8.0.
- Project update recommended
- was compiled with an incompatible version of Kotlin. The actual metadata version is 2.1.0, but the compiler version 1.8.0 can read versions up to 1.9.0.
\ アプリをリリースしました /
環境(例)
- Android Studio: Meerkat Feature Drop | 2024.3.2 Canary 8
- Android:16 APIレベル (Baklava)
APIレベルとは
Androidの「APIレベル」とはAndroidプラットフォームにおけるリリースバージョンごとに更新されていく値です。これはOSのバージョン(Android 16など)と基本的に関係していてOSのバージョンが上がるとAPIレベルも上がります。
おすすめ記事:APIレベルとは?
OSアップデート対応の期限
OSアップデート対応は毎年8月末を目処に期限が引かれています。対象の期限に達するまでにtargetSdkVersion
の引き上げ対応が行われていないアプリはアプリ新規リリースまたはアップデートができなくなってしまう可能性があります。ただ11月ごろまでは申請すれば期間延長も可能なようです。
詳細は以下の公式サイトを参考にしてください。
公式リファレンス:Google Play アプリの対象 API レベル要件
公式リファレンス:Meet Google Play's target API level requirement
例
Android OS バージョン (API レベル) | 期限 |
---|---|
Android 14(API レベル 34) | 2024 年 8 月 31 日 |
Android 13(API レベル 33) | 2023 年 8 月 31 日 |
Developer Previewとベータ版の違い
AndroidのOSバージョンが新しくリリースされることが決定すると実際にリリースされる前に開発者や一般ユーザー向けに「Developer Preview」や「ベータ版」が先に公開されます。リリーススケジュールは公式から発表されています。

引用:公式リファレンス:Android 16 Preview
項目 | Developer Preview | ベータ版 |
---|---|---|
対象 | 開発者向け | 開発者 & 一般ユーザー |
目的 | 開発者が新機能をテスト | 一般ユーザーのフィードバック収集 |
安定性 | 低い(不安定) | 比較的安定 |
提供時期 | 正式リリースの6〜8か月前 | 正式リリースの3〜5か月前 |
入手方法 | ファクトリーイメージをフラッシュ | Android Beta Programに登録(OTA対応) |
アップデート | 手動でインストール | 自動でOTAアップデート可能 |
主な用途 | 新APIのテスト・開発 | 最終テスト・バグ修正・UX改善 |
Android StudioのエミュレーターでDeveloper Previewを動作させる
Android StudioのエミュレーターでDeveloper Previewを動作させる手順を紹介していきます。
- Android Studio を開く
- 上部メニュー「Tools」>「SDK Manager」を開く
- 「SDK Platforms」タブの中にある最新のDeveloper Previewにチェックをいれてインストール(添付画像)
- 「Device Manager」を開き最新のAPIレベルのデバイスを新規作成
これで最新のAPIレベルのエミューレーターを起動させることが可能になります。ただこの手順はあくまで最新のAPIレベルのエミューレーターで起動させているだけでアプリのcompileSdk
を最新のAPIレベルに更新して動作させているわけではないので注意してください。

最新OS(APIレベル)に対応する手順が後述していきます。
参考文献
最新OS(APIレベル)アップデート対応
Androidアプリで最新OS(APIレベル)アップデート対応する手順を見ていきます
- 最新のAndroid Studioをインストールする
- compileSdkを最新のAPIレベルに更新する
- 必要な対応を行う(※)
※ 必要な対応は様々ですが、Gradle、AGP、Kotlinのバージョンのアップデートとそれに伴う修正が多いかと思います。
最新のAndroid Studioをインストールする
まずは最新OS(APIレベル)に対応しているAndroid Studioをインストールするところから始めます。「Android Studio Archive」から最新のAndroid Studioを選択してインストールしておきます。

すでに最新バージョンの安定版がリリースされていれば良いですが先行して試したい場合は「Canary
」などのDeveloper Previewをインストールして進めていきます。
おすすめ記事:CanaryやBeta Feature Drop版の違い
compileSdkを最新のAPIレベルに更新する
インストールした最新版のAndroid Studioでアプリが最新OS(APIレベル)に対応を進めるにはcompileSdk
とtargetSdk
を最新のAPIレベルに更新します。もしPreview
段階の場合はcompileSdkPreview
とtargetSdkPreview
を使用します。
compileSdk
とtargetSdk
を引き上げることで最新APIレベルでアプリが動作するようになる(※)のでそこでビルドが通らなくなったり、バージョン更新エラーが発生するので随時対応していけばOKです。
※ compileSdkとtargetSdkの違い
・compileSdk =>「コンパイルするAPIレベルを指定」
・targetSdk =>「メインターゲットとするAPIレベルを指定」
基本はcompileSdkをあげておけば良いですが、新しいAPIレベルで追加された新機能などを使用したい場合はtargetSdkをあげる必要があるので、アップデートのタイミングで両方あげておくことが多い印象です。
SDKをインストールする
実行するSDKを変更したのでSDKが未インストールの場合は先にインストールする必要があります。上部メニュー「Tools」>「SDK Manager」から「SDK Tools」タブに移動し対象のSDK「Android SDK Build-Tools 36-rc5」にチェックを入れて「OK」をクリックしてインストールしておきます。

もし未導入のままビルドを試みようとすると「Error: please select android sdk
」というエラーになるのでその場合は上記手順を試してみてください。
Minimum supported Gradle version is 8.7. Current version is 8.0.
compileSdk
やtargetSdk
を引き上げると現在のGradleのバージョンが最新OSに対応しておらず以下のようなエラーが発生することがあります。
これは単純にGradleのバージョンを更新してあげれば良く、「Change Gradle version in Gradle wrapper to 8.7 and re-import project」のように表示されるのでこれをクリックすることで必要なバージョンに更新してくれます。
このボタンを押下しなくても「gradle-wrapper.properties」ファイルでバージョンは管理されているので以下のgradle-8.0-bin.zip
部分をgradle-8.7-bin.zip
のように変更し「Sync Now」をクリックすることでも更新することが可能です。
Project update recommended
Gradleのバージョンを更新しても以下のような警告(お知らせ)が発生することがあります。これはAGP側のバージョンを最新に更新できることをお知らせする通知です。必ずしも更新がj必要なわけではありませんが後述しているAPIレベルサポートバージョンに含まれていない場合は更新しておく必要があります。

更新するには「Start AGP Upgrade Assistant」といボタンをクリックし、「Run Selected step」をクリックすると自動で更新してくれます。
このボタンを押下しなくても「build.gradle(Project)」ファイルでバージョンは管理されているので以下のversion '8.9.0'
部分をversion 'X.X.X'
のように変更し「Sync Now」をクリックすることでも更新することが可能です。
API level | Minimum Android Studio version | Minimum AGP version |
---|---|---|
Baklava Preview | Meerkat | 2024.3.1 | 8.9.0 |
35 | Koala Feature Drop | 2024.2.1 | 8.6.0 |
34 | Hedgehog | 2023.1.1 | 8.1.1 |
33 | Flamingo | 2022.2.1 | 7.2 |
was compiled with an incompatible version of Kotlin. The actual metadata version is 2.1.0, but the compiler version 1.8.0 can read versions up to 1.9.0.
このエラーはKotlin2.1.0でコンパイルされたコードを、Kotlin 1.8.0 のコンパイラで読み込もうとしているため発生しています。Kotlinのバージョンの不一致が発生しているだけなのでバージョンを合わしてあげればOKです。Kotlinのバージョンは「build.gradle(Project)」で指定しているバージョンを更新してあげればOKです。
まだまだ勉強中ですので間違っている点や至らぬ点がありましたら教えていただけると助かります。
ご覧いただきありがとうございました。