【Vue.js】Routerでできることとメソッドまとめ!ルートオブジェクトやリダイレクト方法など

この記事からわかること
- Vue.js Routerで使えるメソッドまとめ
- リダイレクト方法などを実現するメソッド
index
[open]
\ アプリをリリースしました /
Vue.jsに必須のライブラリである「Vue Router」の数あるメソッドやできることのうち、汎用性が高くよく使いがちなメソッドや機能をまとめました。
Vue Routerの役割とは
Vue RouterとはJavascriptのフレームワーク「Vue.js」のライブラリの1つです。このライブラリはVue.jsで作り上げたプロジェクトにルーティング機能を持たせることができます。
ここでいうルーティング機能とは指定したURLに対してVueのコンポーネントを紐付けることでアクセスされた時の描写を切り替得られる設定のことを指します。
Laravelでいう「web.php」と同じ役割ですね!
導入するのは簡単で、プロジェクトに対して以下のコマンドをコマンドラインで実行するだけです。細かい詳細は下記リンクからご覧ください。
HTML側に記述するタグ
Vur Routerではテンプレート側(HTML側)に記述する2つの独自のタグがあります。
router-linkタグ
webページのルーティング変移を実現。
実態はHTMLの「a要素」だがクリックされるとページはリロードせずURLとマウントしてるVueコンポーネントが切り替わる
to属性
:変移させたいURLを記述、オブジェクトを渡すことも可能
オブジェクトを渡す場合
オブジェクトで渡す際はto属性
をv-bindして、pathプロパティ
にURLを渡します。 queryプロパティ
に値を渡せば以下のようなクエリパラメータを含んだURLも実現可能です。
router-viewタグ
ルーティングで紐づけたコンポーネントを表示するエリアを定義するタグ。
name属性
:名前をつけることで1つのルーティングに複数のコンポーネントをマウント可能になる
router.js
名前をつけなかったものはdefault
、つけたものはその名前に対してコンポーネントを割り振ることができる
ハッシュとヒストリーの違い
Vue Routerのルーティング設定ではアクセスするURLのモードを選択することができます。
- ハッシュモード
- HTML5ヒストリーモード
ハッシュモード
ハッシュモードはアクセスするURLにハッシュ文字(#)を含めてルーティングします。このモードはサーバーへの接続なしで運用できるのでヒストリーモードより高速です。しかしURLにハッシュ文字が含まれるので見た目の問題がデメリットになります。
HTML5ヒストリーモード
HTML5ヒストリーモードはいわゆる普通のURLでルーティングします。サーバーへの接続は必須となるため通信速度はハッシュモードに比べると若干劣ります。またHTML5 History APIをサポートしていないブラウザでは使用できないのがデメリットでもあります。(とはいえほとんど対応している)
History APIとは?
History APIとはWebページの履歴情報を操作できるJavaScriptの機能のことです。ブラウザの機能の「戻る」や「進む」などはもちろんのこと「追加」や「変更」なども操作可能です。
参照先:公式:History API
Modeの設定方法
Routerでは「router.js(router > index.js)」でモード設定の変更ができます。router.jsではimport
でVueとRouterを読み込み使用可能にします。その後インスタンス化したRouterオブジェクトの各プロパティに値を設定し、エクスポートさせ「app.js」などで読み込んで使えるようにします。
router.js(router > index.js)
インスタンス化する際にモードを設定するのはmodeプロパティ
です。
URLベースは「.env」ファイルのBASE_URLを参照するように設定しておきます
ルーティング設定
実際のルーティング(アクセスされるURLと呼び出すコンポーネントを紐づける)設定は「router.js」内にインスタンス化したroutesプロパティ
に記述していきます。
routesプロパティにはオブジェクト形式のルーティング情報を配列の中に格納し渡します。基本となるのはpath
、component
、name
です。
複数記述するときは配列の中にオブジェクトを増やしていきます。ルーティングは上からマッチするものが使われるので記述する順番には注意が必要です。
pathプロパティで出来ること
pathプロパティにはアクセスされるURLを指定します。上記のように正確なURLを指定することもできますが、もう少しフレキシブルなルーティング設定も可能です。
- 記事ページのような可変的なURLにマッチ
- 正規表現などを使ったURLのチェック
- 全てのURLにマッチ
記事ページのような可変的なURL
記事ページなどでよく見るこのようなURLの数字部分もURLパラメータと呼びます。
routerでは可変的なパラメータを持たせたURLにマッチさせることもできます。設定するにはpathに「:パラメータ名
」と記述するだけです。
正規表現などを使ったURLのチェック
しかしこのままでは/post/hoge
など数字以外でもマッチしてしまうので:パラメータ名
の後ろに「(\\d+)
」と記述することでパラメータ部分が数値のURLのみにマッチさせることができます。
パラメータ指定のルーティングにrouter-linkでアクセスさせる
パラメータ指定のルーティングにrouter-link
でアクセスさせるにはオブジェクト形式で値を渡し、後述するnameプロパティ
にルーティングの名称を、paramプロパティ
に値をセットすればOKです。直接pathプロパティ
にURLを直書きしてもOKです。
URLのパラメータを任意にする
URLの末尾に「?」をつけることでそのURL階層に指定があってもなくても許可することができます。
全てのURLにマッチさせる
全てのURLにマッチさせるには「*(アスタリスク)」を使います。ルーティング設定の一番最後にこの全てにマッチするルーティングを設定しておけば、予期せぬアクセスを全て404ページ(作成した404コンポーネントを紐づける)に促すと言ったことが可能になります。
componentプロパティでできること
componentプロパティ
にはそのURLにアクセスされた時にrouter-view
に紐付けさせたいコンポーネントを指定します。コンポーネントは先にimport
で読み込んでから指定します。
先述しましたがrouter-view
にname属性
がついていた場合、name属性が無しはdefault
でname属性があるものはその名前で紐付けするコンポーネントを設定できます。その際はcomponents
と「s」つきになるので注意してください。
nameプロパティでできること
nameプロパティ
はルーティングに名前をつけることでこの設定を名前指定だけで呼び出せるようにすることができます。
router-link
ではオブジェクト形式の値を渡すことも可能なので上記のように指定したいルーティングの名前を渡すだけで使えるようになります。
propsプロパティでパラメータを渡す
propsプロパティ
をtrue
にすることでURLパラメータをコンポーネント側のprops経由で受け取ることができるようになります。後述する$routeオブジェクト
を意識せずとも使えるので直感的に操作できるのがメリットです。
PostComponent
$routeオブジェクトの場合
$routeオブジェクトの場合はURLパラメータを$route.params.パラメータ名
で取得することも可能です。
メタ属性を設定するプロパティ
メタ属性とはHTMLのhead内
に記述するWebページの情報(タイトルや説明、キーワードなど)です。metaプロパティ
の中に設定したいメタ属性の名前と値を渡すことでそのルーティング使用時に変更することができます。
$routerオブジェクトから取得できる値
$routeオブジェクト
とはコンポーネント内で使用できるアクティブになっているルートの情報(アクティブになっているURLやURLパラメータ、クエリ情報など)を保持しているオブジェクトです。
$routeオブジェクトで取得出来る値
メソッド/プロパティ | 取得できる情報 |
---|---|
path | 現在のURL文字列 |
params | URLパラメータの値をkey:valueの形で取得できる |
query | クエリ文字列をkey:valueの形で取得できる |
hash | URLに#がある時の現在のルートのハッシュ値を取得できる |
fullPath | クエリなどを含む全体のURL |
name | 名前付きルートで指定された名前 |
$routerインスタンスから取得できる値
$routeオブジェクトと似ている$routerインスタンス
はルーター機能(ページ変移やリダイレクトなど)を実現するためのインスタンスです。
$routerインスタンスで取得出来る値
メソッド/プロパティ | 取得できる情報 |
---|---|
app | ルーターが使用されているrootのVueインスタンス |
mode | 設定されているモード |
currentRoute | 現在のルート |
push(location, onComplete?, onAbort?) |
ページを切り替える。履歴スタックに新しいエントリを追加するためブラウザの戻るボタンがクリックされた際には前のURLに戻る |
replace(location, onComplete?, onAbort?) |
ページを切り替える。履歴スタックには新しいエントリを追加しない |
go(n) | 履歴スタックの中でどれだけステップを進めるまたは戻るのかを数字で指定する |
back() | 履歴スタックを1つ戻す。ブラウザの戻るボタン |
forward() | 履歴スタックを1つ進める。ブラウザの進むボタン |
addRoutes(routes) | 動的にルートをルータに追加 |
ページ変移の履歴(いわゆる閲覧履歴)はスタック形式で管理されているため、履歴スタックと呼びます。先述したHistory APIがまさしく履歴スタックを操作できるメソッドやプロパティを提供してくれるオブジェクトです。
長くなってしまったので今回はここまでにしておきます。
まだまだ勉強中ですので間違っている点や至らぬ点がありましたら教えていただけると助かります。
ご覧いただきありがとうございました。