• 2023/2/27
• 4分

【Swift】システムサウンドの再生方法！AudioServicesPlaySystemSoundの使い方

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公式リファレンス：System Sounds

Swiftで音を鳴らすにはサウンドファイルを用意し、AVAudioPlayerクラスを使用して再生する方法と既存のシステムサウンドを鳴らす方法があります。今回は既存のシステムサウンドを鳴らす方法をまとめていきます。

システムサウンドとは？

iOSのシステムサウンドとは、デバイスがユーザーに対してフィードバックを提供するための音声エフェクトとしてデフォルトで用意されている機能のことです。着信音や通知音だけでなく、カメラのシャッター音、操作音などiOSデバイスを使用するにあたって基本的なサウンドのことを指します。

これらのサウンドファイルはデバイスの/System/Library/Audio/UISounds/内に任意のファイル名(と識別子：SystemSoundID)がつけて保存されており、iOSアプリ開発者はAudio Toolboxフレームワークを使用することでシステムサウンドを呼び出せるようになっています。

Audio Toolboxフレームワークとは？

公式リファレンス：Audio Toolbox Framework

Audio Toolboxフレークワークはオーディオの録音または再生、フォーマットの変換、オーディオストリームの解析、およびオーディオセッションの構成を行うためのAPIを提供するフレームワークです。

要するにサウンドやバイブレーションなどを操作できるフレームワークであり、その中にシステムサウンドを再生するためのメソッドが用意されています。

AVFoundationとの違いと使い分け

Swiftでは似たようなフレームワークにAVFoundationフレームワークがあります。

おすすめ記事：【SwiftUI】AVAudioPlayerで音(サウンド)を鳴らす方法！

Audio ToolboxとAVFoundationは両方とも音声関連のAPIを提供するフレームワークです。

役割と違い

• Audio Toolbox：音声処理に特化
• AVFoundation：音声・動画関連の機能を網羅的に提供

Audio Toolbox

低レベルのオーディオデータの処理や、オーディオエフェクトの実装、オーディオ信号の加工・変換など、音声関連の機能を提供。しかし、音声関連以外の機能は提供されていない。

AVFoundation

音声・動画の再生、録音・録画、ストリーミング再生、メディアファイルの編集など、多彩な機能を提供。音声・動画の再生アプリや、動画編集アプリなどに最適。

AudioServicesPlaySystemSoundメソッド

公式リファレンス：AudioServicesPlaySystemSound method

func AudioServicesPlaySystemSound(_ inSystemSoundID: SystemSoundID)

AudioServicesPlaySystemSoundメソッドがシステムサウンドを再生するための関数です。引数には鳴らしたいサウンドのSystemSoundIDを渡す必要があります。

AudioServicesPlaySystemSoundメソッドの仕様

• 継続時間は30秒以内
• リニアPCMまたはIMA4(IMA/ADPCM)形式
• .caf、.aif、または.wavファイルにパッケージ化
• 現在のシステムオーディオボリュームで再生され、ボリュームコントロールは利用できない
• すぐにサウンドが再生される
• ループとステレオポジショニングは利用できない
• 一度に再生できる音は1つだけ
• サウンドはデバイスのスピーカーでローカルに再生され、オーディオルーティングは使用できない

システムサウンドの再生方法

とりあえずiOSアプリからシステムサウンドを再生する実装方法を見てみます。import AudioToolboxを忘れないように記述します。

import SwiftUI
import AudioToolbox

struct AudioPlayerView: View {
    
    var body: some View {
        Button {
            let soundIdBell:SystemSoundID = 1000
            AudioServicesPlaySystemSound(soundIdBell)
        } label: {
            Text("再生")
        }
        
    }
}

鳴らす方法は簡単で上記のように鳴らしたいサウンドID(最後に一覧を載せておきました)を準備してAudioServicesPlaySystemSoundメソッドを呼び出すだけです。

この方法の場合は任意のサウンドファイルのサウンドとバイブレーションが再生されます。デバイスのサウンド設定によって変化するので色々試してみてください。ちなみにシミュレーターではバイブレーションの確認はできませんでした。

SystemSoundID型

引数として渡すSystemSoundID型はUInt32型のタイプエイリアスなのでそのまま数値で渡せばOKです。

typealias SystemSoundID = UInt32

おすすめ記事：【Swift UI】typealias(タイプエイリアス)の使い方とメリット

バイブレーションのみを鳴らす

公式リファレンス：Alert Sound Identifiers

バイブレーションのみを呼び出したい場合は引数にkSystemSoundID_Vibrateを渡します。デバイスの設定にもよりますが確認したい場合は実機にビルドしてサイレントモードに切り替えて試してみてください。

おすすめ記事：【Xcode】実機のiPhoneに自作アプリをビルドする方法！

Button {
    AudioServicesPlaySystemSound(SystemSoundID(kSystemSoundID_Vibrate))
} label: {
    Text("バイブレーション")
}

サウンドのみ鳴らす

バイブレーションは鳴らさずサウンドのみを鳴らしたい場合はAudioServicesCreateSystemSoundIDメソッドを使用します。鳴らしたいサウンドのファイルパスを明示的に指定し、引数に渡せばシステムサウンドオブジェクトを生成してくれます。

Button {
    var soundIdBell:SystemSoundID = 0
    let soundUrl = NSURL(fileURLWithPath :" /System/Library/Audio/UISounds/new-mail.caf")
    AudioServicesCreateSystemSoundID(soundUrl, &soundIdBell)
    AudioServicesPlaySystemSound(soundIdBell)
    print(soundIdBell)
} label: {
    Text("サウンドのみ")
}

iOSシステムサウンド一覧

指定できるサウンドシステムファイルのSound IDやファイル名は以下の通りです。ファイル名とカテゴリーからではどのような音か識別できない部分も多いので実際に鳴らして試してみてください。例えば1000はベルのような音が流れます。

参考文献： AudioServices-Predefined sounds

まだまだ勉強中ですので間違っている点や至らぬ点がありましたら教えていただけると助かります。

ご覧いただきありがとうございました。